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ロシアの高級不動産の特徴「エリート」不動産クラスとは?Part 2
更新日:2021年5月18日

「エリート」不動産クラスの区別と物件の特徴
De-Luxe (“А”)クラス
Luxe (“А-“)クラス
Premium (“В”)クラス
Business (“C”)クラス
まとめ
「エリート」不動産の区別と物件の種類
モスクワにおいての「エリート」不動産市場は居住用不動産市場で占める割合さほど大きくなくても、長期的に高い成長がみられます。「エリート」不動産物件はエリートクラスのマンション、クラブハウス、ペントハウス、エリートクラスの部屋やロフトアパート等です。 主な特徴としては個別の建築デザイン、質の高い建築部材、個別の間取り作成、窓からのパノラマヴィユー、マンション付属の公園緑化とランドスケープデザイン、駐車場、警備等が取り上げられます。
「エリート」不動産クラスの物件はユニークで、一流だからこそ高値です。優雅で美しく、最強に快適なライフスタイルを好む客層に人気を持っています。「エリート」不動産物件は多くの場合はハイステータスを表すシンボルとして購入されています。
不動産市場では現在、残念ながら「エリート」不動産クラスの一定した区別がありません。Elite, De-Luxe, Luxe, Premium, Business, A, B, Cクラスによく分けられていますが、一定したシステムはまだ決定されていません。ロシア不動産業者組合は居住用不動産市場で物件のクラス・システムを導入しましたが、そのシステムの使用は進められながら、義務付けられていません。その理由で多くの不動産業者は自分のクラス・システムを使用しています。
しかし不動産市場は良好に機能するには建設業者はどんな物件を建設しているか、顧客はどんな物件を購入しているか理解しなければなりませんし、不動産業者は全部把握しなければなりません。
モスクワ不動産市場では「エリート」不動産物件は次の特徴を持っています。
物件はサドーヴォエ環状道路のその側にもありますが、多くはモスクワの中心部に位置しています。90%以上はモスクワの中央区に建てられています。特に人気なのはハモヴニキ地区、オストジェンカ通り、アルバート通り、トべルスコイ地区です。サドーヴォエ環状道路の外側ならクラスナヤ・プレスニャ通り、プリュシハ通り、フルンジェンスカヤ・ナビェリエズナヤ地区が取り上げられます。その他にもモスクワの西区にあるヴぇルナンドスコゴ大通り、クトウゾフスキ―大通り、レニンスキー大通りとミチュリンスキー大通りが人気です。
ユニークな建設プランを基に建てられています。
マンションでの部屋の数が限られています。
アパートの面積は60㎡以上で、必ず広いキッチンがついています。
天井の高さは3メートル以上で、窓が大きい
居住者は富裕層に属するもののみです。
駐車場が必ず付いています。「エリート」不動産クラスの物件には各アパートに最低1台のパーキングスペースが保障されている地下駐車場があります。ゲストのためには地上駐車場が用意されています。
ホームセキュリティーシステムがあります。
アパートの技術的設備は近代的で、表面処理用資材としてエコの資材が利用されています。
「エリート」不動産の全クラスにおいて、静かなエレベーター、水道と電気の自律システム、セキューリティーの有無が必須です。
インフラ整備ですが、マンション付属公共スペースが必ず管理されています。マンションの裏側にある庭はランドスケープデザイナーのプランを基に整備され、物件の建築スタイルによって、噴水、花壇、ガゼボ等が設置されるのが可能です。
モスクワ不動産市場での物件価格ですが、幅が広く、例えばPremiumとDe-Luxeクラスの平均価格は2倍異なることもあります。さらに窓からのパークヴィユーがある場合、値段は10-30%上がります。特にその点では、パトリアルシイ・プルドィ公園、ムゼイオン公園、
エルミタージュ公園、スクベル・デヴィチィゴ・ポリャ公園、ヴォロビヨヴィ・ゴリ地区、ネスクチヌイ・サド公園が人気です。
先述べたように、「ビジネス」不動産クラスと違って、「エリート」不動産クラスにはさらに区別があります。 モスクワで使用される区別システムの一つでは、それはDe-Luxe («А»), Luxe («А-»), Premium («В»)という三つのクラスです。次回の記事ではその三つのクラスと「ビジネス(«С»」についてご紹介いたします。
※上記の区別システムは、もう長い間モスクワで使用されていて、クラス別に物件の特徴が異なるので、顧客にとっての物件探しをより快適なものにしています。
De-Luxe («А»)クラス
このクラスの物件は次の特徴が挙げられます。
ハイクラスの物件が集中しているモスクワの中央地区に位置している
新築の物件のみ、Aクラスの物件はよく欧米の建設業者により設計されている
個別な建設事業の計画
階数が少ない
20~30室ほどの物件のみ
部屋の面積は130㎡から
物件にはペントハウスが付いている
地下駐車所で各部屋に2台用からのパーキングスペースが用意されており、地上駐車所もある
近所には同じクラスの物件が集中されている
居住者は富裕層に属するもののみというのはAクラス物件の重要な特徴である (物件購入の際に購入者の収入チェック手続きあり)
物件の中には個人用物置ルーム、暖炉付ルームも付いているものもある
質の高い静かなエレベーター、セントラル空調システム、エアフィルター機能付きのエアコン、セントラルヒーチング設備、バックアッ プ電源システム、マルチレベル水道水ろ過装置の他、新築の物件にはスマートホームシステムの設置が義務付けられている
高度なセキュリティーシステム;防犯カメラで24時間常時録画、24時間警備サービス、;一階にレセプションがあり、入館者チュックが行われている
マンション特有の総合サービスデスクが備わっていて、 居住者は24時間のコンシエジュ利用できる;新築のAクラス物件にはホテル同様のルームサービスも付いている場合もある
マンションの裏側にある庭はランドスケープデザイナーのプランを基に整備されていて、フェンスで囲まれている
マンション特有のフィトネスクラブ、スパ・サロン、美容室、保育園、レストラン等のレベルの高いインフラが整っている
Luxe («А-»)クラス
De-Luxe («А»)クラスと主な違いは物件ごとの部屋の数(40~60室程)、Aクラスと比べて簡易的な購入者収入チェック手続き、表面処理用資材と技術的設備は質が高いが、ワンランク下のメーカーにより生産されていること等が取り上げられます。
Premium («В»)
このクラスには階数の多い物件が属している。
モスクワの中央区、南西区、西区、北西区に位置している
新築物件の他改装された物件も含まれている
物件ごとの部屋の数は50~100室程
部屋の面積は80㎡から
物件にはペントハウスが付いている
各部屋に1台用のパーキングスペースが用意されている地下駐車場あり;地下駐車場がない場合は警備されている地上駐車場が備わっている;
居住者は同じ社会層に属しているが、購入者選別手続きが行われていない
物件のインフラがよく整っている;多くの物件にはフィトネスクラブ、スパ・サロン、ショッピング・センター、レストランとカフェ等が整っている
物件を囲む屋外公共スペースは広くて、ランドスケープデザイナーのプランを基に整備されていて、子どもたちの遊び場、ゲスト用の駐車場が付いている;噴水、小さい池や公園なども付いている場合もある
24時間警備サービス、入館管理サービス、インターホーン等が設備されている高度レベルなセキュリティーシステム
インフラの大部分はマンションの敷地内中に位置している
Premium («В»)クラスと「ビジネス」(«С»)クラスの物件を比べてみると、Bクラスの」物件の方がレベルの高い建設技術、ユニークな建設プロジェクト、表面処理用資材を使用していることが明らかになります。
「ビジネス」(«С»)不動産クラス
「エリート」不動産クラスと違って、このクラスの物件はモスクワのあらゆる地区で建設されていて、階数と部屋の数が多いのが特徴として挙げられます。
モスクワのあらゆる地区で建設されている
ユニークな建設プロジェクトを基に建設された新築物件が多い
物件ごとの部屋の数は80室から
部屋の面積は50~70㎡で、スタンダードのマンションと比べて20%勝っている
ペントハウスが付いていない場合もある
部屋に1台のパーキングスペースが用意されている地下駐車場かフェンスで囲まれている地上駐車場
居住者は同じ社会層に属していない場合もある
マンション囲む屋外公共スペースは多くの場合にフェンスで囲まれていて、監視されている
高度な設備、階段・エレベーター・ホールでは質の高い表面処理用資材が使用されている
マンションが位置している地区ではインフラが整っていて、美容室、プール、フィトネス・センター、ブティック等がある
まとめ
「高級不動産」・「エリート不動産」という単語は近頃よく耳にしますが、あいにくどの物件がそのカテゴリーに属しているかというはっきりした定義は現在、存在していません。また物件はどのクラスに所属しているかもどの種類にも記載されていません。
その事により「エリート不動産」の定義には個人差が見られ、顧客は物件が与えた印象、物件価格とクオリティのバランスに基づいて判断します。
毎年クラスの区別は変更・修正されいますが、コンフォート、ユニーク性とクオリティはいつも上位を占めています。
不動産専門家 シェブチェンコ・タチヤナ